慢性腎臓病は治せない。でも助けられる。患者の人生を支える医療。
学生時代、オーケストラでコントラバスを演奏し、楽団長も務めた石川氏。各楽器のプレイヤー、必要な資金集め、広告宣伝など、演奏会の準備や指揮経験が、現在の腎臓・透析医療に通じているという。
「慢性腎臓病診療は医師、看護師だけでなく、臨床工学技師、栄養士、理学療法士など多くの専門家が一人の患者を助ける集団技。音楽で言うとアンサンブルですね。楽団である医療チームが全力を尽くし、観客である患者さんとそのご家族がいて、演奏会が成功する。腎臓は再生しない器官なので、治らないんです。だから私は一人も治していない。でも、全力で助けています。透析の患者さんとは長いお付き合いになるので、医療チームのリーダーとしてケアプランを考え、クオリティオブライフの維持に役立ちたいと思っています」
慢性腎臓病が原因で、人工透析を受ける患者と医師は、10年単位の付き合いになる。3年間通学する高校選びでも必死に悩むのだから、それ以上に通院先との相性や信頼度が重要なのは言うまでもない。透析が必要となれば、どれだけの期間、どの程度の頻度の通院で、いくら治療費がかかるのか、その意思決定には多大な労力がかかる。だからこそ石川氏は、患者を診察しながら観察し、家族や人間関係、生活環境などの情報を収集、同時に信頼関係を築くコミュニケーションを重視している。
「ご高齢の方の場合、まずは患者さんを連れて来た人を観察する。お孫さんかお子さんか、それともお嫁さんなのか。遠くに住む子どもがいるのか。透析という一生の話をする時もこの人だけでよいか、別の人が必要か。その判断材料がほしいので、患者さん本人だけでなく、付き添いのご家族ともよく話をします。私が履いている五本指シューズ、珍しいじゃないですか。これトレッキングシューズで、足先の感覚は脳に直結するので、脳を鍛える運動効果が抜群なので毎日履いている愛用品なんですが、診察にいらっしゃる方から、必ず聞かれるんですよね。今日も診察室で、靴ですか?靴下ですか?って、患者さんそっちのけで(笑)。自分の運動グッズですが、臨床医は会話が弾んだ方がいいので、そのきっかけ作りにもなっていると思います」
「慢性腎臓病診療は医師、看護師だけでなく、臨床工学技師、栄養士、理学療法士など多くの専門家が一人の患者を助ける集団技。音楽で言うとアンサンブルですね。楽団である医療チームが全力を尽くし、観客である患者さんとそのご家族がいて、演奏会が成功する。腎臓は再生しない器官なので、治らないんです。だから私は一人も治していない。でも、全力で助けています。透析の患者さんとは長いお付き合いになるので、医療チームのリーダーとしてケアプランを考え、クオリティオブライフの維持に役立ちたいと思っています」
慢性腎臓病が原因で、人工透析を受ける患者と医師は、10年単位の付き合いになる。3年間通学する高校選びでも必死に悩むのだから、それ以上に通院先との相性や信頼度が重要なのは言うまでもない。透析が必要となれば、どれだけの期間、どの程度の頻度の通院で、いくら治療費がかかるのか、その意思決定には多大な労力がかかる。だからこそ石川氏は、患者を診察しながら観察し、家族や人間関係、生活環境などの情報を収集、同時に信頼関係を築くコミュニケーションを重視している。
「ご高齢の方の場合、まずは患者さんを連れて来た人を観察する。お孫さんかお子さんか、それともお嫁さんなのか。遠くに住む子どもがいるのか。透析という一生の話をする時もこの人だけでよいか、別の人が必要か。その判断材料がほしいので、患者さん本人だけでなく、付き添いのご家族ともよく話をします。私が履いている五本指シューズ、珍しいじゃないですか。これトレッキングシューズで、足先の感覚は脳に直結するので、脳を鍛える運動効果が抜群なので毎日履いている愛用品なんですが、診察にいらっしゃる方から、必ず聞かれるんですよね。今日も診察室で、靴ですか?靴下ですか?って、患者さんそっちのけで(笑)。自分の運動グッズですが、臨床医は会話が弾んだ方がいいので、そのきっかけ作りにもなっていると思います」